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学びの集積

0057冊:知的トレーニングの技術(著:花村太郎、ちくま学芸文庫)

知的独立を目指す全ての人にとって役立つ、あらゆる視点が詰め込まれた良書。元々は40年ほど前に出版された本であるため、デジタルツールが革命的に普及した現代では時代遅れになるかと思いきや、まったくそんな心配は不要で、今でもバリバリ現役で役立つ内…

0056冊: シリコンバレー最重要思想家ナヴァル・ラヴィカント(著:エリック・ジョーゲンソン、訳:櫻井祐子、サンマーク出版)

シリコンバレー最重要思想家(シリコンバレー思想家なるジャンルがあるのを知らなかった)と言われるナヴァル・ラヴィカント氏が、SNSやブログ、メディア等を通じて発信した内容をまとめた本。 シリコンバレー云々というタイトルなので、「起業しろ」的なゴ…

0055冊:シンプルで合理的な人生設計(著:橘玲、ダイヤモンド社)

とにかく自分の生活の生産性を上げるために、「これやっときゃOK」なことをまとめた本。効率よくパフォーマンスを上げ、人生を楽しんでいる人達の「共通言語」をわかりやすく可視化してくれている。 最近はライフハック的な本や情報に溢れているが、個別の要…

0054冊:汚穢と禁忌(著:メアリ・ダグラス、訳:塚本利明、ちくま学芸文庫)

示唆に溢れ、強い知的刺激を与えてくれる、価値ある一冊である。片手に収まる文庫本である本書を通し、広く深い世界があることを教えてもらえる。こういった水準と厚みを誇る本を少しでも理解できるのは、読書をする者の醍醐味だ。 一方で、間違いなく難物で…

0053冊:再興 THE KAISHA 日本のビジネス・リインベンション(著:ウリケ・シューデ、訳:渡部典子、日本経済新聞出版)

米国の日本企業研究者である著者が、日本の戦後の経済発展から、バブル崩壊後に苦悩しつつも少しずつ戦うフィールドを変えて競争力を高めてきた直近の変化に至るまで、経営学者として客観的に観察・記述し、「日本(企業)の良さ」にフォーカスを当ててイン…

0052冊:力と交換様式(著:柄谷行人、岩波書店)

2022年10月初版の柄谷行人氏による最新の著作。「交換様式」を軸に、マルクス、フロイト、ヘーゲル、カントといった哲学界の巨人の考えを参照しながら、縦横無尽に世界を読み解く内容で、知的好奇心を刺激される力作だ。 僕の理解では、本書を理解するために…

0051冊:実力も運のうち 能力主義は正義か?(著:マイケル・サンデル、訳:鬼澤忍、早川書房)

日本でもすっかり有名になったマイケル・サンデル教授による、能力主義(メリトクラシー)の実態と論点について切り込んだ本。 本書を読むと、驚きと発見がいっぱいだ。米国のメリトクラシーについて書かれた本だが、日本に住む僕らにもメリトクラシーという…

0050冊:CEO Excellence: The Six Mindsets That Distinguish the Best Leaders from the Rest(Carolyn Dewar / Scott Keller / Vikram Malhotra著、Nicholas Brealey Publishing)

マッキンゼーのシニアパートナー3名による共著。優れたCEOを200名抽出し、そのうちの数十名に直接インタビューして、優れたCEOの取り組んでいる仕事は何か、そしてそれらの仕事にどんな考えを持って取り組んでいるのかを明らかにした本。 既にCEOとして日々…

アンテナを磨くことの重要性

自分のやりたいことや得意なことをやろう、という話はよく出てくる。自分を抑圧せず、自由に考え、行動しようと。だが最近思うのは、多くの人は自分のやりたいことや得なことを抑えているわけではなく、自分のやりたいことや得意なこと自体がよくわからなく…

適合力と適応力のジレンマ

適合力と適応力。どちらもとても大事な力だ。この2つは一文字違いで似ているように見えるが、実は全く異なるベクトルの能力であり、この2つの力をどのようにバランスさせていくかが、個々の力を高めていくこと以上に重要となる。 僕の定義では、「適合力」と…