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学びの集積

2022-10-01から1ヶ月間の記事一覧

0029冊:猫に学ぶ いかに良く生きるか(ジョン・グレイ著、みすず書房)

本書のテーマは「人間は猫により良い生き方を学ぼう」というものだ。猫の生態や特徴について語っていたり、猫の魅力をこれでもかと表現しているコンテンツは世に多くある。一方で、「猫がどういう人生観(猫生観?)を持っていて、それが人間の持つ人生観と…

0028冊:奴隷会計(ケイトリン・ローゼンタール著、みすず書房)

書店で見かけ、インパクトの強いタイトルに強い興味を呼び起こされ購入。南北戦争以前のアメリカ南部では主にアフリカから「輸入」された奴隷を主要な労働力とした、綿花や砂糖等のプランテーション経営がなされていたが、その経営は北部の自由労働者を主体…

「武器を身に付ける」こと以上に、「武器の使い方を磨く」ことが重要だ(前編)

ビジネス書やビジネス系の記事を見ていると、ビジネスパーソンのキャリアについて、これからの時代に必要とされるスキルや、そういったスキルの習得方法といった、「武器を身に付ける」ことの重要性が語られていることが多い。言うまでもなく、一定レベル以…

0027冊:Principles For Dealing With The Changing World Order: Why Nations Succeed Or Fail(Ray Dalio著、Simon & Schuster Ltd)

ヘッジファンドBridgewater Associatesの創業者であるRay Dalioの著書。英文で500ページ以上ある大著だ。 ヘッジファンドの帝王という異名を持つDalio氏だが、僕らが「ヘッジファンド」という言葉を聞いて思い浮かべるものとは全く異質な考え方をベースとし…

0026冊 :一四一七年、その一冊がすべてを変えた(スティーブン・グリーンブラッド著、柏書房)

14世紀から15世紀に生きた人文主義者ポッジョ・ブラッチョリーニが、晩年にブックハンターとしてヨーロッパ各地を巡り、ルクレティウスの「物の本質について」という本を写本し広めたことを契機として、ヨーロッパに住む人々のパラダイムが変化し、科学的な…

0025冊:絶対悲観主義(楠木健著、講談社+α新書)

超ロングヒット作品である「ストーリーとしての競争戦略」で有名な一橋大学大学院の楠木健教授が、日立Webマガジン「Executive Foresight Online」に連載していた内容を、加筆・再構成のうえ新書として出版された本。ビジネス界においては知らぬ者はいないく…

0024冊:独学術(白取春彦著、ディスカヴァー携書)

「超訳ニーチェの言葉」など、哲学・宗教関連の啓蒙書で有名な白取春彦さんが独学について書いた本。独学の方法について語った本ではなく(一部そういったことも書いてあるが、本書の主題ではない)、独学とはどういうもので、どういった姿勢で独学に臨むべ…

0023冊:ゆかいな仏教(橋爪大三郎/大澤真幸著、知的生きかた文庫)

以前に大変話題となった「ふしぎなキリスト教」と同じコンビかつ同じ形式で、仏教について簡単な疑問から出発して掘り下げていく内容。大澤真幸さんが聞き手となり疑問をぶつけ、橋爪大三郎さんがそれに答えていきます。 読んでいて楽しい。それでいてしっか…