1988年に発売された絶版本。活字中毒養成ギブスというインパクト抜群なタイトルに惹かれて古本で入手。
副題にある通り、ジャンル別に識者がお勧め本を紹介するという、いわゆるブックガイド的な内容。レベルの違う本読みが、僕など聞いたこともないような本をバンバン紹介しており打ちのめされる。本書が発売から30年以上経っていることもあり、今ではおそらく手に入りにくい本も多いように見受けられるが、それもむしろ新たな刺激となる。
そして一番面白く読んだのが、冒頭にある浅田彰氏と高橋源一郎氏の対談。「新教養主義のススメ」というテーマらしいのだが、とにかく次々と本の名前が出てくる出てくる。しかもそれぞれの本をちゃんと自分なりに咀嚼し、文脈に位置づけ、意味を引き出している。レベルは100も1000も異なるので、この対談にも打ちのめされながらも、まだまだ色々な本があり、知的な奥行きも広げる余地が無限にあるなということが改めてわかり、知的欲求を高めてくれる。
タイトルに違わぬ濃い一冊。